多くの企業にとって「優秀な人材の確保」は経営課題の一つとして挙げられます。求人広告に費用をかけても良い人材が集まらない、という企業も多いのではないでしょうか。思うように人材が集まらない場合、待遇や福利厚生を改善させることはもちろんですが、オフィスデザインについても考えてみてはいかがでしょう。

ここでは、おしゃれなオフィスが働く社員にもたらす効果を解説していきます。

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【CONTENTS】
1.おしゃれなオフィスとリクルートにはどんな関係がある?
2.働きたくなるオフィスとは?
3.働きたくなるオフィスデザインのポイント
4.リクルートだけじゃない!オフィスリニューアルのメリット
5.オフィスリニューアルをする際のポイント
6.メリットとポイントを踏まえてオフィスリニューアルの効果を最大化しよう
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1.おしゃれなオフィスとリクルートにはどんな関係がある?

結論として、オフィスデザインとリクルートの成果は大きく関係します。

企業は、履歴書や経歴、面接での印象などで就活者の採用を判断しています。
それと同様に、就活者は給与などの条件面や会社の雰囲気、働く環境などを見ながら、その企業が自分に合うかを検討しているのです。

オフィスコンサルティング事業を展開する、株式会社フロンティアコンサルティングの調査(2015年4月に16年卒の就職活動生を対象に実施)によると、90%を超える就活生が「オフィス環境を重視している」という結果が出ています。

このように、オフィス環境は就活者にとって企業選びの判断材料のひとつになっているといえます。
もし、職種や給与水準などを同条件で募集している企業が2つある場合、オフィスの雰囲気や快適性が、就活者からの応募や内定承諾の有無を分ける可能性もあるでしょう。

選ばれる会社になるためにも、オフィスデザインは重要な要素といえます。

2.働きたくなるオフィスとは?

働きたくなるオフィスとは、「そこで働きやすい環境が整っているか」が重要です。
まずは基本的な部分ですが、就活者から見てストレスなく業務に集中できるオフィスになるように心がけましょう。

業務がしやすい
業務効率化においてコミュニケーションは重要です。多くのオフィスは社員の距離感を縮められるようにデザインされていますが、作業によっては1人で集中したい場合もあります。常に周囲から話しかけられやすい環境にあると、仕事がはかどらない場合もあります。業務のしやすさを考える上でコミュニケーションとプライバシーの両立は欠かせません。

●衛生的である
オフィスに限らず、清潔感の有無は他人に与える印象が強いです。段ボールやごみが放置されていると「乱雑な会社」という印象を与えてしまうだけでなく、災害面でのリスクも心配になります。また、職場環境改善においてあまり重要視されない場所の一つにトイレがあります。トイレは社員が毎日使用する場所なので、快適に利用できる環境が大切です。

●開放感がある
オフィスはデスクや棚が密集しがちです。物が多いと圧迫感を感じながら仕事をすることになってしまうため、十分なゆとりを確保することが大切です。通路も同様で、出入りの激しい会社で通路が狭いと、すれ違うだけでストレスを感じてしまいます。空間にゆとりを感じられると、心にゆとりも生まれます。

雰囲気がよい
オフィスにも「雰囲気」は欠かせない要素の1つです。オフィスが暗いと社員の気持ちも自然と落ち込んでしまいます。空間を明るくし、爽やかな色合いのオフィスにすることで、社内全体が明るくなります。

3.働きたくなるオフィスデザインのポイント

上記の基本は押えつつ、以下のようなポイントを意識することで、魅力的なオフィス作りができます。

おしゃれと機能性のバランスを大切に
特に、新卒者や若年層のリクルートを強化したい場合は、いわゆる従業員が淡々と仕事を行う「作業場」という雰囲気の無駄のないオフィスよりも、おしゃれさのあるオフィスの方が価値を感じてもらいやすいです。

(例)
・家具にこだわる
・家具と調和のとれる床材や壁紙にする
・間接照明を利用する
・観葉植物などを取り入れ内緑化する
・リラックスできる素材や色を取り入れる

ただし、いくら見た目がおしゃれでも、業務や移動がしにくくなってしまっては、働く社員のストレスになります。
機能性を損なわないように注意しつつ、オフィスデザインを考えましょう。

●開放感のあるオープンスペースを作る
社員が誰でも出入りできる、開放的なオープンスペース(休憩所や打ち合わせ場所)を作るのも有効です。そこを利用する社員でにぎわえば、風通しの良い社風をアピールすることもできますし、リフレッシュできる場所があるというのは好印象です。オフィスから見える位置や、あえてオフィスの中心などにオープンスペースを設置することで、より開放感が出ます。

●空間とシステム
コロナ禍により、働き方を見直すきっかけが生まれました。これまで必要とされていたのは、従業員が淡々と作業を行う作業場でした。しかし、これから必要とされるのは活動ごとに場所を変えられる空間です。1人で黙々と作業ができる空間。2人で相談しながら作業ができる空間。多人数でアイデア出しができる空間。時にはリフレッシュができる空間も。そんな空間があることで、生産性がサポートされます。

しかし、ただ空間が整っていても、それを上手に活用できなくては意味がありません。社内システムを整え紙に縛られない業務フローを構築することで、時間や場所にとらわれない働き方が実現します。オフィスデザインとシステムデザインを融合することで、本当の意味での業務効率化が叶います。

大切なのは、「家族や友達に自慢したくなるオフィス」を作ることです。
そうすることで、ポジティブな情報をほかの人にも共有してもらうことができ、さらなるリクルートにつながるなどの好循環が期待できるでしょう。

4.リクルートだけじゃない!オフィスリニューアルのメリット

オフィスをリニューアルすることで様々なメリットが生まれます。
それでは早速、オフィスリニューアルで期待できるメリットを紹介していきます。

●業務効率の向上
オフィスでの働きやすさは、社員の業務効率に直結します。誰もが働きやすいように業務や働き方に合わせた空間を作ることで、業務効率の改善効果が期待できるでしょう。

これまでのオフィスは1人1台ずつデスクが用意され、「執務デスクと会議室」という環境が一般的でした。ずっと同じ席に座っているので社員の居場所もすぐに分かり、いつも同じ席で同じメンバーと顔を合わせて仕事をしていると安心感が生まれます。

しかし1日8時間同じ場所に座っていると、思考が凝り固まってしまう可能性があります。

社内に執務スペース、個室、多目的スペース、カフェスペースなど様々な空間を作り、ワーカー自らが活動ごとに場所を変えて働けるようにすることで、今自分がすべき活動に専念することができ、業務効率にもつながります。また、部署の垣根を越えたコミュニケーションが生まれ、自然と新しいアイディアが生まれる効果が期待できます。

●社員のモチベーションアップ・定着率向上
オフィスでの働きやすさは、社員のモチベーションや満足度を大きく左右させます。愛着が湧くようなオフィスで働くことで、日々の業務の生産性向上が期待できますし、帰属意識が高まり定着率向上にもつながるでしょう。

業務がしやすく、ストレスが少ないことはもちろん、清潔感があり、適度なおしゃれ感を感じられるようなオフィスにすることで、「行きたいオフィス」に生まれ変わります。

オフィスリニューアルは、将来的な業績向上や、採用コスト削減のための「投資」と捉えられます。

企業のブランディング効果
おしゃれなオフィス、業務効率に配慮されたオフィスは、訪れたお客様に与える印象を良くし、取引業者との信頼関係の獲得にも一役買ってくれます。ホームページやSNSでオフィスの様子を発信することも、対外的な会社のイメージアップにつながるでしょう。

せっかくオフィスリニューアルをするのであれば、「オフィスは会社にとっての資産」という視点を持って、ブランディングに寄与するオフィスを設計すると良いでしょう。

5.オフィスリニューアルをする際のポイント

オフィスリニューアルにはさまざまなメリットがあることが分かりました。しかし、オフィスリニューアルをするのにはそれなりの期間・費用がかかるため、成果を最大化するためにも、しっかりと計画を立てて進めたいところです。
次は、オフィスリニューアルを実施する際のポイントについて見ていきます。

●オフィスリニューアルの目的を明確にする
目的なきオフィスリニューアルは失敗のもとです。ただ何となくリニューアルするのではなく、オフィスリニューアルを通してどのような効果を期待するのかを明確にし、そこから逆算して設計していくことが大切です。

業務効率の向上、社員のモチベーションアップ、企業ブランディング効果など、さまざまなメリットが期待できるのはここまでご紹介してきた通りですが、目的に優先度をつけることで、オフィスの広さや間取り、空間の使い方、必要な設備などが見えてきます。

現状のオフィスの問題点を把握する
現状のオフィスにどのような問題があるかを最初に把握しておくことで、それを解消したオフィス作りが可能です。
今ある問題点を確実に潰すことで、リニューアルの効果を最大化します。

以下のように問題点を洗い出し、それを解消できるオフィスを設計しましょう。

(例)
・会議スペースが狭い
・ウェブ会議の音漏れが気になる
・社員のデスクが密集しすぎていて業務がしづらい
・休憩スペースがない
・殺風景で雰囲気が重たい

課題を抽出するためには、実際にいつもオフィスで業務をしている社員に、アンケートをとるのも有効です。

空間とシステムの融合を意識する
オフィスをリニューアルするタイミングにあわせて社内システムを整えることで、効果をより高められます。IT技術を利用して紙に縛られない業務フローを構築できれば、時間や場所にとらわれない働き方が実現可能です。コロナ禍による変化に対応した多様な働き方の推進は、社員のモチベーションや生産性、ブランディングにも良い影響を与えるでしょう。

オフィスデザインとシステムデザインの融合は、本質的で効果的なオフィスリニューアルにつながります。

6.メリットとポイントを踏まえてオフィスリニューアルの効果を最大化しよう

オフィスは、企業にとって大切な資産となるものです。
リニューアルの効果を最大化するためにも、実施目的や求める機能、実現可能な範囲をしっかりと踏まえて、リニューアル計画を立てていきましょう。

「家族や友達に自慢したくなるオフィス」を作ることができれば、ポジティブな口コミが広がり、さらにリクルート・社員の定着成果につながるという好循環も生まれていきます。
どの企業にとっても重要な課題となるリクルートをオフィスづくりから考えてみてはいかがでしょうか。

オフィスづくりのご相談はもちろん、内装工事・オフィス家具をご検討されている方は、お気軽にJIMUKIにお問い合わせください。