話題の「ChatGPT」を利用したことはありますか?

「ChatGPT」はOpenAI社が開発したAIチャットボットで、2023年3月には進化版の「GPT-4」がリリースされ性能が大幅に向上したことから、より活用の幅が広がっています。欧州で規制が広がる中、日本政府としてはAIの活用を積極的に進めていく方針が発表されました。実際に日本人はAIをよく利用しており、ChatGPTのユーザー数ではアメリカ、インドに次いで世界第3位だそうです。

先日はMicrosoftのBingの利便性について紹介しましたが、今日はそのエンジンである「ChatGPT」について、その能力と汎用性の高さを実感して頂きたいと思います。

本記事では、「ChatGPT」に組み込まれた言語モデルの特性や強みについて解説し、すぐに使える事例も交えてご紹介します。

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CONTENTS
1.知っておきたい ChatGPT の特性
2.ここがすごい! ChatGPT の強み
3.AIをパートナーとして話すのがカギ
4.  デジタル化の促進ならJIMUKIにおまかせ
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1. 知っておきたいChatGPT の特性

ChatGPTなどの言語モデルには、ハルシネーション(妄想)という課題があります。ハルシネーションとは事実とは異なる情報を、あたかも正しいものとしてアウトプットすることを指します。

実際に、 妄想がどういうものか見るため、ChatGPTに「藤枝市のおいしいラーメン屋さんを3つ教えてください」との質問をしてみました。

上記の3店舗をGoogleで検索すると、存在しません。「情報が古い」というレベルではなく、一から十まですべてが妄想の回答なのです。

これは、言語モデルがデータベースから検索しているからではなく、学習を積み重ねた結果、それらしい文章をつくってしまうことに原因があります。

ChatGPTは検索タスクが苦手ですが、 MicrosoftのBingチャットなら自ら検索したうえで、その結果を要約してくれるのである程度正しい情報が返ってきます。

今度は実際に存在する店名が紹介されました。ただし、「カナキン亭」は太麺ではないですし豚骨醤油と表現するのも違和感があります。また、「らーめん 一番星」は焼津市にはありません。

これらの例から分かるように、知識を問う問題の答えを知りたい時は言語モデルを使うのではなく、素直にGoogle検索を使った方が良いでしょう。

では、 ChatGPTはどのようなことが得意なのでしょうか?

2. ここがすごい!ChatGPTの強み

文章の作成

ChatGPTは、もちろん文章の作成が得意です。

例えば、これからAIと一緒にオフィスデザインをテーマにチラシを作成していきましょうか。

まずは自分の考えを整理するためにChatGPTにざっくりこんな風に頼んでみましょう。

私:オフィスデザインの重要性を説明する文章を書いてください。

ChatGPT:オフィスデザインの重要性

現代の働く環境において、オフィスデザインは極めて重要な役割を果たしています。オフィスデザインは、従業員の生産性、クリエイティビティ、コミュニケーション能力、そして健康を向上させることができます。このため、企業が競争力を維持し、繁栄を続けるためには、効果的なオフィスデザインが欠かせません。

  1. 生産性の向上
    適切なオフィスデザインは、従業員の集中力を高めることで生産性を向上させます。明るい照明、適切な温度、快適な家具など、働きやすい環境を整えることで、従業員がより効率的に仕事に取り組むことができます。
  2. クリエイティビティの促進
    オフィスデザインは、従業員のクリエイティビティを刺激することができます。自由な発想を促す色彩や形状、オープンな空間構成、リラックスできる休憩スペースなど、従業員がアイデアを生み出しやすい環境を提供することが重要です。
  3. コミュニケーションの向上
    オフィスデザインがチーム間のコミュニケーションを促進することで、コラボレーションや知識共有が円滑に行われます。オープンなデスク配置や共有スペースの設置など、従業員同士が自然と交流できる環境を作ることが求められます。
  4. 従業員の健康と幸福
    オフィスデザインは、従業員の健康と幸福にも大きく影響します。適切なデザインによって、ストレス軽減、疲労回復、心身の健康維持が図られます。自然光の取り入れや植物の配置、エルゴノミクスに基づいた家具の選定など、従業員の健康をサポートする要素を考慮することが重要です。

最後に、オフィ

私:続けて (ChatGPTは長文を出力すると途中で止まります。その際にはこのようにお願いすると続きを書いてくれます)

ChatGPT:スデザインは企業のブランディングや社員の採用にも寄与します。魅力的なオフィスデザインは、企業のイメージを向上させ、優秀な人材を引き寄せることができます。また、従業員が誇りを持って働ける環境を整えることで、離職率の低下や従業員満足度の向上が期待できます。

総合的に見ると、オフィスデザインは組織の成功に対する影響力が大きいと言えます。効果的なオフィスデザインを実現することで、生産性、クリエイティビティ、コミュニケーション、健康、そして企業のブランディングや採用活動において大きなメリットが得られます。企業が競争力を維持し、成長を続けるためには、オフィスデザインの重要性を理解し、積極的に取り組む必要があります。

なるほど、伝えたかった事が余すところなく含められて、自分としては文句の付けようのない模範的な回答だと思いました。このようにChatGPTは一般的で包括的な文章を書くのが得意です。

●仕事のアドバイザー

さて、チラシを作るには何から始めたらいいんでしょうか?ChatGPTに仕事の進め方を教えて貰いましょう。

私:あなたはプロのデザイナーとしてアドバイスをしてください。チラシを作るにはまず何から取り掛かれば良いでしょうか?

ChatGPT:オフィスデザインのチラシを作成する際には、以下のステップに沿って計画しましょう。

  1. ターゲットオーディエンスを明確にする:
    チラシのターゲットとなるオーディエンスを特定し、彼らの関心や要望に合わせた内容にすることが重要です。例えば、経営者やオフィスマネージャーがターゲットの場合、コスト効果や効率性に焦点を当てることが適切でしょう。
  2. コンセプトを決める:
    オフィスデザインの重要性を強調するチラシのコンセプトを決定します。例えば、「快適なオフィス環境で働くことで生産性が向上する」といったメッセージを伝えることができます。
  3. レイアウトとデザインを決定する:
    A4サイズのチラシを作成するために、バランスの取れたレイアウトとデザインを考えましょう。画像やテキストの配置を計画し、読みやすく魅力的なデザインにしましょう。色使いやフォントもターゲットオーディエンスやコンセプトに合わせて選びます。
  4. インパクトのある見出しを作成する:
    チラシの見出しは、読者の注意を引くことが重要です。オフィスデザインの重要性に関連する、印象的で興味をそそる見出しを考えましょう。
  5. 内容を作成する:
    オフィスデザインの利点や改装による効果を具体的に説明するテキストを作成します。適切なサイズの段落や箇条書きを使って、情報を整理しやすくしましょう。
  6. ビジュアル要素を追加する:
    効果的な画像やイラストを使用して、オフィスデザインの改善例やコンセプトを視覚的に伝えましょう。また、チラシ全体の印象を一貫させるために、画像やイラストのスタイルを統一します。
  7. コンタクト情報を含める:
    最後に、お問い合わせ先やウェブサイトのURLなど、コンタクト情報を明確に記載しましょう。

私:それではまず、ターゲットは人手不足に悩む経営者としてください。
コンセプトの例をいくつか挙げてもらえますか?

ChatGPT:人手不足に悩む経営者向けのオフィスデザインチラシのコンセプトとして、以下のようなアイデアが考えられます。

  1. 「人材確保のための魅力的なオフィスデザイン」 このコンセプトでは、オフィスデザインが求職者にアピールし、優秀な人材を確保する手助けとなることを強調します。快適な環境や斬新なデザインが、求職者に好印象を与えることができます。
  2. 「働きやすさを追求したオフィスデザインで社員の定着率アップ」 働きやすいオフィス環境を提供することで、社員の満足度が向上し、定着率が上がることをアピールします。快適な空間や機能的なデザインが、社員のストレスを軽減し、長期的な雇用に繋がることを強調します。
  3. 「効率的なオフィスレイアウトで生産性向上」 効率的なオフィスレイアウトにより、社員同士のコミュニケーションがスムーズになり、作業効率が向上することを提案します。これにより、人手不足を補うだけでなく、業務の効率化を図ることができます。
  4. 「柔軟な働き方をサポートするオフィスデザイン」 テレワークやフレックスタイムなどの柔軟な働き方をサポートするオフィスデザインを提案します。これにより、様々な働き方を実現できる環境を整えることで、幅広い人材を確保しやすくなります。

これらのコンセプトをもとに、人手不足に悩む経営者に向けたオフィスデザインのチラシを作成していくことができます。

●アイデア出し

さて、次は見出し用にキャッチフレーズを考えてもらいましょう。

私:コンセプトは1番で行きたいと思います。インパクトのある見出しの案を10個程度考えてください。

ChatGPT:コンセプト1「人材確保のための魅力的なオフィスデザイン」に基づくインパクトのある見出しの案を以下に示します。

  1. 「人材獲得のカギ!魅力的なオフィスデザインで差をつけよう!」
  2. 「人材確保の新戦略!オフィスデザインで優秀な人材を引き寄せる」
  3. 「目指せ!働きたくなるオフィス!人材獲得に効果的なデザイン術」
  4. 「あなたのオフィスに魅力を!人手不足解消のためのデザイン改革」
  5. 「人材確保に効果抜群!最新オフィスデザインで競争力アップ」
  6. 「優秀な人材を惹きつける!魅力あふれるオフィスデザインのススメ」
  7. 「採用力アップ!印象に残るオフィスデザインで人材を魅了する」
  8. 「人材獲得の秘策!魅力的なオフィスデザインで企業イメージを向上」
  9. 「人手不足に勝つ!最先端オフィスデザインで求職者を魅了」
  10. 「働く人が集まるオフィス!魅力的なデザインで人材獲得を加速」

これらの見出しは、魅力的なオフィスデザインが人材確保に効果的であることを強調し、経営者の興味を引くように考慮されています。どれか一つを選んで、チラシのデザインに取り入れてください。

人間が10個の案を考えるのにどのくらい掛かるでしょうか?
自分だったら1時間くらいかかったと思います。
AIはこういったアイデアを一瞬で、無限に生成してくれるのです。

AIと一緒に行うチラシの作成について、途中ですが今回はここまでとします。実際のデザインは次回行うとしましょう。
さて、ChatGPTが得意な事がだんだん分かってきたでしょうか?

言語モデルは、知識を問う問題には弱いですが、知恵や理解が求められる問いが得意です。豊富な経験を備えたアドバイザーで、無限に湧き出るような想像力の持ち主です。AIの言う事を全てそのまま鵜呑みにするのは良くありませんが、選択し決定するのは人間です。ゼロから自分で考え始めるよりも、こうして多くのヒントを出してもらい、最後の仕上げを自分で行う方が、業務の負荷も大きく軽減できるのではないでしょうか。 

3. AIをパートナーとして話すのがカギ   

ChatGPT はさまざまなビジネスシーンで、業務代行を担える優れものです。先ほど例にあげたアイデアを深掘りするためには、AIからも質問をしてもらうなど対話を工夫することが重要になります。

AIが何を知っていて何を知らないのか理解し、必要な情報は残さず伝えましょう。「分からないことがあったら、逆に質問してください」などと問いかけるのも有効です。

ネット上では高度なテクニックを用いてAIに命令を与える「プロンプトエンジニアリング」が話題になったりする事もあります。確かに、こうしたテクニックを用いれば有効に使える点はありますが、難易度高く感じる人もいるはず。

そこまで難しく考えなくとも、人と話すのと同じように無理のない対話から始めてみましょう。必要なのは普通のコミュニケーション力なのです。


4.デジタル化の促進ならJIMUKIにおまかせ

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